大桑村へ移住をお考えの方へ

(大桑村役場からの眺望)

長野県南西部、木曽郡に位置する大桑村は、エメラルドグリーンに輝く“阿寺ブルー”で知られる阿寺渓谷や、中央アルプスの名峰に囲まれた自然豊かな村です。
村内には木曽川が流れ、清流や森林に囲まれた環境の中で、四季折々の風景を身近に感じながら暮らすことができます。総人口は約3,100人で、かつて中山道の宿場町として栄えた歴史ある集落の風情も残っています。

近年は、20~30代の若者から40代以降のI・Uターン層まで、幅広い世代が移住先として選んでいます。
最大200万円の住宅改修補助金や移住支援金に加え、保育料・給食費の完全無料化、18歳までの医療費助成など、子育て世代の暮らしを支える制度も整えられています。

今回は大桑村役場・移住定住担当の三瀬町さんにお話を伺いました。

(大桑村役場の移住定住担当者)

はじめに、近年の移住者の傾向をお伺いできますか?

大桑村役場総務課企画情報係 企画担当係長・三瀬町さん(以下、三瀬町さん) 20~30代の単身世帯の男性が多いです。ほかの年代を含めてもおおむね男性が多い傾向にあります。移住元は長野県内が最も多く、次いで岐阜・愛知・三重と東海圏が続きます。また、令和7年度の傾向ですが40代~60代のI・Uターンが増えてきています。

大桑村の気候や季節の特徴について教えてください

三瀬町さん 山間部のため、年間を通して比較的涼しい気候です。
近年の傾向から夏場はかなり暑くなることが多くなりましたが、朝夕はかなり涼しくなるため、熱帯夜になることはほとんどありません。

(夏・定勝寺境内)

冬は朝夕、氷点下になることもあります。雪も降りますが、最近は積もっても30cm程度と年々減ってきています。

(冬・歴史民俗資料館前)

春はサクラ・ハナモモなどの花や山菜、夏は川遊びやキャンプ・BBQ、秋は紅葉にキノコに新そば、冬は澄んだ星空や雪景色など、四季折々の風景や自然の恵みを景観、食、遊びなどで楽しむことができます。

(春・ハナモモ街道)

(秋・定勝寺山門)

公共交通はどのようなものがありますか?

三瀬町さん バスは木曽郡内を縦貫する「きそバス」に、村内を循環する「くわちゃんバス」があり、電車はJR東海中央西線が通っています。村内には「須原」「大桑」「野尻」と3つの駅があります。また、乗り合いタクシー(デマンドタクシー)も運行しています。

都会とは違う、大桑村の魅力を教えてください

三瀬町さん 地域の方々との関わりはとても多いです。公民館活動が活発な地域でもあるので、地区の草刈りやちょっとしたイベント、神社のお祭りなど参加していただければ地域の人と顔を合わせる機会はおのずと多くなります。

大桑村ではどんな自然の風景や過ごし方が人気ですか?

三瀬町さん 自然の風景で一番多くの人が訪れるのは阿寺渓谷です。年々来客数も増加しており、大桑村一の観光地です。“阿寺ブルー”と呼ばれる水の色が特徴で、さまざまな媒体で紹介されています。

(阿寺渓谷・狸ヶ淵)

他には国定公園として指定された中央アルプス(木曽山脈)の登山口があり、木曽川の支流・伊那川にある伊奈川ダムから日本百名山の空木岳や二百名山の南駒ケ岳、三百名山の越百山に登ることができます。
最近では伊奈川ダムから越百山へ登り南駒ケ岳を抜け、空木岳から伊奈川ダムへ下るルートが“越百サーキット”と呼ばれ、トレイルコースとして親しまれています。

(中央アルプス/伊奈川渓谷)

移住者の家探しはどのような手段がありますか?

三瀬町さん 大桑村には不動産店がありません。そのため、空き家バンクで探していただくことがメインとなってきます。
これまで累計133件の空き家(空き地)が登録され、令和7年12月時点で24件(うち2件は宅地)が掲載されています。

空き家改修の補助金はどのような内容ですか?

三瀬町さん 空き家の改修については、空き家改修事業として売買契約又は賃貸借契約締結済みの物件を対象に、「台所、浴槽、便所、洗面所等の居住に供する部分」、「内装、屋根、外装」の改修、下水道接続工事に対し改修費の2分の1(上限200万円)を補助しています。
なお、空き家の購入・賃貸借は空き家バンクを通す必要はありません。
補助対象者は定住者となります。住所を大桑村に移していない場合は対象となりませんので注意が必要です。

この他に、空き家に残された家財道具等の処分に使える空き家活用事業があります。

●大桑村HP「大桑村空き家対策事業補助金」
https://www.vill.okuwa.lg.jp/kurashi/sumai-jukyo/jutakuhojoseido/akiyataisaku.html

その他、移住者が利用できる補助金はどのようなものがありますか?

三瀬町さん 令和7年度から、村外からの移住(転入)者のうち、一定の要件を満たした方を対象に移住に係る費用支援として「ようこそ大桑村定住補助金」を交付しています。
単身世帯は30万円、2人以上の世帯は50万円が支給され、18歳までの子どもがいる場合は1人につき10万円が加算されます。
さらに、消防団に入団した場合も加算措置があり、地域への定住と担い手確保を後押しする制度となっています。

また条件は厳しくなりますが、東京圏、愛知県、大阪府からの移住者のうち、要件を満たした方には「大桑村(UIJターン)就業・創業移住支援補助金」を交付しています。

●大桑村HP「ようこそ大桑村定住補助金」
https://www.vill.okuwa.lg.jp/okuwa/iju-teiju/yokoso_teijuhojokin.html

大桑村(UIJターン)就業・創業移住支援補助金
https://www.vill.okuwa.lg.jp/okuwa/iju-teiju/uji_hojokinn.html

仕事を探す場合、どんな働き方がありますか?

三瀬町さん 村内、木曽郡内では自動車関係部品の製造工場が多いためこちらで働く方が一番多いです。車での移動が苦でなければ、岐阜県中津川市に40分、同県恵那市に50分で行くことができるので、こちらに働きに行く方もいらっしゃいます。

ほかには伊那市や飯田市へは1時間程度、また、車と電車をうまく利用すれば松本市や名古屋市中心部に2時間程度で行くこともできます。

日用品や食材などはどこで購入される方が多いですか?

三瀬町さん 村内に食品スーパー、ドラッグストア、ホームセンター、コンビニがあり、基本的なものは村内でそろえることができます。仕事の関係でも説明しましたが、岐阜県中津川市や恵那市に車で1時間以内に行くことができるため、そちらで購入される方も多いです。

子育て世代に喜ばれている子育て支援はどのようなものがありますか?

三瀬町さん 子育て世代向けの施策としては次のようなものがあります。
まず、代表的なものとして「大桑村すこやか子育て応援事業」「大桑村福祉医療費給付制度」です。

大桑村すこやか子育て応援事業は、出産時、小中学校入学時、中学校卒業時に各5万円、計20万円支援する事業です。

福祉医療費給付金制度は0歳~18歳(になった年度の3月31日)の子どもの医療費の負担が0円となる制度です。長野県内では窓口負担が無料、県外医療機関では一度支払いをしていただき申請後、全額給付されます。

●大桑村HP「すこやか子育て応援事業」
https://www.vill.okuwa.lg.jp/kurashi/joseikin/sukoyakakosodate.html

「福祉医療費給付制度」
https://www.vill.okuwa.lg.jp/fukushi-kenko/fukushi/fukushiiryo/hukushiiryou.html

次に教育関係の施策です。独自の取り組みとして「ブックプレゼント事業」「木育事業」に取り組んでいます。
ブックプレゼント事業では、新生児、小学校入学時、10歳、中学3年生時に本を各1冊、子どもたちにプレゼントしています。

木育事業では「ウッドスタート宣言」として、新生児に木のおもちゃをプレゼントしており、5種類の中から選ぶことができます。小中学生には村内3カ所のアウトドア施設で使用できる木育推進施設利用券を5,000円分配付しています。

(スポーツ公園)

他には小学校の授業でコカリナ作り、中学校では植樹や除間伐といった直接、木に関わる地域ならではの教育施策に取り組んでいます。

また大桑村には保育園が1園あり、未満児も含め保育料、給食費ともに無料となっています。

(図書館/キッズスペース)

最後に、大桑村への移住を検討している方にアドバイスをお願いします

三瀬町さん 都会の喧騒から離れ、豊かな自然の中で過ごすことができます。大桑村では、車が必須となる場面が多いですが、車を持つことで買い物や周辺地域の観光地等に気軽に出かけられ、自由な生活が楽しめると思います。

また、地元の行事や活動に参加することで、地域の住民と自然に交流が深まります。最初は知らない人ばかりで不安もあるかもしれませんが、地元の人とのつながりを大切に、地域住民の一人として活躍していただきたいです。

■写真、地図全て大桑村役場提供

※記事の内容は取材時のものです。最新の詳細については市町村や取材元にご確認ください。